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防災訓練

高圧ガスの防災訓練は、各都道府県、高圧ガス団体連合会、高圧ガス地域防災協議会など主宰により毎年一回定期的に開かれております。
防災訓練の目的は「高圧ガスによる事故を想定した訓練を行うことにより、高圧ガスによる事故の被害を最小限に止め、地域住民などへの二次災害を未然に防止するための知識と技術を習得するとともに、警察、消防機関、ならびに防災事業所の協力体制を確立し、関係事業所の防災意識の高揚を図ること。」としております。
それでは、各訓練項目のご紹介です。

(1) モノシランガスの燃焼爆発実験

※モノシランガスは、特殊材料ガスであり猛毒であり且つ自燃性(空気中に放出されると酸素と反応し着火源がなくとも自ら発火する)を有する取り扱いがとても危険なガスです。半導体産業になくてはならない材料ガスですが、過去に事故を多く起している危険なガスです。

訓練の想定

  1. モノシランガスは空気に接触すると発火する。
  2. ガスの供給源を遮断しない限り、消火器などで消火できない。
  3. 容器よりモノシランガスが高速で吹き出す場合、消火器により消える場合がある。
  4. 滞留したモノシランガスと空気が接触すると爆発する。

訓練の具体的な手順

  1. 供給配管を窒素でパージします。
  2. モノシランガスの容器弁を徐々に開け、配管より大気放出し、自然発火の様子を確認する。
    ※映像1
  3. 配管より燃焼しているモノシランガス火炎を各種消火器により消火を行い、消火できないことを確認する。
    ※映像1-1、1-2、1-3
  4. 配管を細くすることでガスの吹き出し流速を上げて、燃焼していた火炎が消火器により消火することを確認する。
  5. 風船内にモノシランガスを封じ込め、当該風船を針で割ることにより爆発状態を作り、爆発させる。

(2) アセチレンガス及び水素ガスの燃焼消火訓練

訓練の想定

溶接作業中に、アセチレンガス調整器部分から漏れたガスに着火したため、アセチレン容器のヒューズメタルを溶かしてガスが噴出し、容器火災となってしまう。また、水素ガス燃焼時の炎の確認を行う。

訓練の具体的な手順

アセチレンガスの訓練

  1. 容器バルブを閉めることによる消火確認訓練。 ※映像2-1
  2. 燃焼容器の消防放水による冷却訓練 ※映像2-2-1、2-2-2
  3. 消火器による消火(粉末消火器) ※映像2-3
  4. 消火後、ヒューズメタルに木栓を打ち込み、ガス漏れ確認
  5. 水入りドラム缶に容器を入れる
  6. ドラム缶を安全な場所へ移動する

水素ガスの訓練

  1. 水素ガスに着火し、炎が見えないことを確認 ※映像2-1H2(炎は左腕に赤い腕章をつけた要員が点火し、出ていますが色がないため見えません。 写真でも分かりづらいとおり、燃焼・火炎が形成されていても燃えているのがわからないことが水素燃焼の怖さです)
  2. 水素ガス火炎内で異物を燃やし炎の色が変わることを確認 ※映像2-2H2(左手より要員が現れ、棒の先に黒い布のようなものをかざすとオレンジ色に燃えて透明な火炎が形成されていたことが確認されます)
  3. 防災要員による消火(粉末消火器)(消火後、新聞紙で燃えていないことを確認)

(3) 高圧・低圧LPガス比較燃焼実験

訓練の想定

何ものかが、LPガスを使用している一般家庭の敷地内に侵入し、LPガス貯蔵設備内のガスホースを鋭利な刃物で切断。故意にLPガスを漏洩させ、その後、ガスホースから漏洩しているLPガスから何らかの着火源により発火した。

訓練の具体的な手順

  1. LPガスの圧力が、低圧の状態での気体燃焼 ※映像3-1
  2. LPガスの圧力が、高圧の状態での気体燃焼 ※映像3-2
  3. 高圧の状態での気体燃焼から容器を横倒ししてLPガスを液体の状態で燃焼させる

    (映像の中で、容器を横に倒した途端に火炎が激しく上がる様子が分かる。
    だからこそ、LPガスボンベの横倒しほど危険なことはなく、液化ガスの管理を注意すべきポイントです。)
    ※映像3-3-1、3-3-2

(4) 空気呼吸器の装着訓練

訓練の想定

毒性・可燃性ガスであるアンモニアガスが漏洩した場合、空気呼吸器を確実に装着し処置に当たらなければならない。また、高圧ガス保安法の規定では、毒性ガスを取り扱う事業所は空気呼吸器を備え、装着訓練を行うことになっている。この空気呼吸器装着を消防隊員の指導を受け訓練する。 ※映像4-1-1

防災要員は、この日の訓練のために練習を重ねており慣れてきているはずである。それでも映像を見ていただければ分かると思うが、全面式空気呼吸器を安全確認しながら装着するには相当の時間を要す。消防隊員がブルーシートの上で点検している様子が出ておりますが、この消防隊員の作業は「毎日練習をして鍛えられている上に、熟練度が豊富な隊員の様子」です。空気呼吸器を購入してから一度も手にせず、訓練もしていない場合、瀕死の重態患者が壁を隔てた隣に居るのがわかっていても、救出にいけないどころか、自分が毒ガスにまかれ空気呼吸器を装置することが生死にかかわることすら考えられるのです。 ※映像4-1-4

(5) 酸素配管燃焼実験

訓練の想定

酸素ガスは支燃性ガスであり、可燃性ガスのように火炎や発火の恐れが無いように感じますが、酸素雰囲気中や酸素ガスの存在する条件下では、一般的な常識では燃えないはずの金属ですら激しく燃焼します。
この実験は、酸素の性質について、その危険性を認識していただく為のものです。

訓練の具体的な手順

ガスバーナーで赤熱するまで加熱した配管内に、酸素ガスを送り込むと金属配管が火花を散らして燃焼していく様を観察できます。 ※映像5-1

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